前記事に書いた烏森に10月にオープンした『インド・ネパール料理 スナオール』を
気に入ったもうひとつの理由・・・・・
それは店員さんの姿勢と心配り
料理の説明とか、お水を注ぐタイミングなんかもよかったけど
こういう田舎の住宅地だからこそ、起こりうる場面での応対が気持ちよかったから。
60代くらいの男性が喫茶店に入るような感じで1人で入ってきて
”カレーちょうだい”っと。
元・喫茶店だったことも影響してるのかな。
すぐに私は思いました。
この人はカンチガイしている。と
店員さんもこの男性のカンチガイには気づいていたようで
できるだけ丁寧に説明していましたが、この男性は聞いていません。
ただ ”カレーでいいよ。カレーライス”と。
店員さんが
”何ノ カレー ニ シマスカ?カボチャ?ホウレン草?チキン?”と聞くと
男性は適当に聞き取れた単語を拾って
”ほうれん草でいいや”
Oh,NO[:ぎょーん:]
ほうれん草のカレーは緑色です。
日本のいわゆるカレーライスだと思ってる人には衝撃的過ぎる!
せめて他のカレーをチョイスしていればカレーの色をしていたのに・・・
ナンかライスは?
もちろん彼はライスです。
店員さんは”ウチ ハ ナン ガ 美味シイデス”とオススメしましたが
男性は”カレーライス”を食べる気満々です。
案の定、その男性は山盛りごはんと緑の液体を凝視して動きません[:ぎょ:]
なんとか緑の液体を、カレーライスのように上からご飯にかけて
口に運びましたが、なかなか食が進みません。
私はおせっかいとは思いつつも
”日本のカレーライスとはちょっと違いますよね。
でも、私はとってもおいしくいただきました。”と男性に声をかけました。
男性は
”緑色だし、ご飯は硬いし・・・・味が嫌いなわけじゃないのに
思ってたのと違ってなかなか箸が進まん”と。
”日本のカレーよりもサラサラ水気が多いので、ご飯は硬めなんですかね。
ご飯よりもナンというパンの方が私は日本人のクチに合う気がします”
という私と男性の会話を聞いていたようで、
店員さんがすごく自然に厨房のスタッフに何か目配せしました。
しばらくすると、おかわり用の少し小さめナンを男性に差し出し
”コレガ、ナン デス。食ベテ ミテ”と。
このとき私はちょうど会計を済ませて、お店を出るところだったので
残念ながら、この続きをみることはできませんでしたが、
その流れが自然で、とても気持ちがよかったです。
例え男性のクチに合わなかったとしても、何か感じたのではないでしょうか
『知って欲しい』という彼の真摯な姿勢に。
ファンを増やす。
お店には大切なことです。
でも、なかなか自然に行うのは難しいことでもあります。
味や雰囲気もさることながら、この臨機応変な対応に
私はすっかりファンになってしまったので、ガンガン押しで行くのです。